作業的写真の立ち位置

・作業は、広い視野で見る

作業は、日常の生活にある当たり前の「活動」であり、「すること」であることを述べてきましたが、作業の特徴について話を続けましょう。健康との関係、単独の作業と交流、時間との関係、作業のパターン、習慣などについてです。

私たちは色々な作業をして時を過ごしています。散歩する、映画を見る、シャワーをあびる、読書、買い物……。作業をしながら、楽しんだり、夢中になって没頭したり、満足したり、一方、退屈したり、くたびれたり、嫌々することもあります。必要に迫られてやることも少なくありません。

日常の作業は、我々の身体の健康、そしてもっと広い意味の健康に影響しています。日常的な作業との関わりで、我々は健康になりますが、健康が損なわれることもあります。

大気が汚染された地域で生活することは健康によくない影響を与えます。ジョギングを継続することは体力増進にいいと言われますが、必ずしもそうではありません。ジョギング中に心筋梗塞を起こすこともあります。タバコは健康に悪いと言われますが、一服することが気分転換に欠かせないという人もいます。

作業には、一人で行う作業もあれば、他の人々と一緒に、あるいは、協力しないとできないものもあるし、交流しながらする作業も、お互いに影響しながら行う作業もあります。家族や気心の知れた人々と食事をすることによって、栄養をとり、会話を楽しみ、交流を通して、親密感や安心感を高め、親交を深めたりします。

共通の趣味のグループに参加して、交流を通して他のメンバーと親しくなり、継続して参加するうちに所属感を獲得し、充実感を持つこともあれば、参加の機会に恵まれず、孤立して過ごすこともあります。作業は時間経過の流れの中で変わりゆくものです。