災害時こそ英語が必要

英語ができるメリットの最後の9つ目の項目として、身を守る手段になると書きました。これは緊急時の対応で自分だけでなくお客様の命を守る力になります。

鉄道関連で非常時の直近の例を挙げると、2018年6月に発生した大阪北部地震でしょう。大阪北部地震は、私も含め関西の方は記憶が鮮明だと思いますが、朝の通勤ラッシュ真っただ中の時間に起きました。地震発生時、神戸新聞の記事にも取り上げられたのですが、阪神電鉄で柔軟な対応をした車掌さんがおられたそうです(2018年12月23日の神戸新聞「正平調」から)。

地震発生時、電車は芦屋駅に緊急停車中でした。尼崎で震度5弱を記録するなど阪神間でも大きな揺れが発生し、乗客も大きな不安と恐怖に襲われただろうと察します。その停車中の車内で、1人の女性が車掌さんに日本語の分からない外国人のために英語での緊急アナウンスをしたいと要請したのです。

車掌さんはすぐに了承し、車内放送用のマイクで緊急アナウンスを英語で行うということができたわけです。名乗り出た乗客の女性は勤務先の放送局に出勤する途中だったそうで、英語が堪能だったことからできた対応でした。

乗客が乗務員室の機器を扱うことは鉄道営業法(第33条、乗客が乗務員室に入る行為に該当)により本来は認められませんが、阪神電鉄は非常時対応という柔軟な姿勢を取るという英断で乗り切ったのです。