児島の商店街と「風の道」を歩く

2009(平成21)年1月4日(日)です。ネットで探したウォーキングコースのマップをプリントアウトして、児島方面を歩くことにしました。少しでも体脂肪を燃やすことが出来るでしょうか。

昼前に家を出たので、ちょうどお昼時、JR児島駅付近のお店で腹ごしらえ。歩き出したのは午後1時10分前でした。寒くはあったけれど、いいお天気。

地図を見ながら、市民病院横を通り、郵便局の角を右へ折れ、突き当たって川を渡らずに左折し小田川沿いに歩きます。そのあたりは、かつて下津井電鉄の児島駅があり、バスステーションもあってにぎやかな所でした。下電が廃線になり、線路はなくなったものの、橋が2本かかり道路も複雑に交差しています。歩道はないので道の端を気をつけて通過。

左手には、(たい)暇堂(かどう)という、塩田で財を成した野㟢家別邸の土塀が長く続き、お庭の山茶花の花がピンクに咲き競っていました。

右手の川は、歩いている側のほうが道路がだいぶ低く、先年の高潮ではかなりの浸水被害を出したため、40㎝〜50㎝くらいの高さの頑丈なコンクリートの護岸壁が出来ていました。野㟢家旧宅の駐車場のところを左に曲がっていくと、オリジナルのジーンズショップがありました。個性的なこだわりのジーンズを作ってくれるのではないでしょうか。

そして、商店街の端っこに取り掛かりました。すると……私が子供時代に見ていた、人がぞろぞろと歩いていた商店街はどこにもなく、舗装だけはきれいになったものの、アーケードは取り払われ、ずっとシャッターが閉じられ、人っ子一人歩いていませんでした。

かつては下津井電鉄児島駅から住宅地へと結ぶただ1本の道だったのですが、下津井電鉄が廃線となり駅は無くなり、シキボウの工場移転で社宅も廃止、人の流れもずっと減ってしまいました。

そのシキボウの工場跡地に出来た商店街がひと時にぎわいを見せたものの、今度は製塩業がそれまでの大きな面積を必要とする流下式製塩法からイオン交換樹脂による製塩法に変わったので、塩田の土地がいらなくなり一気に広大な用地として浮上したのです。大型スーパーの開店、JR児島駅の建設など、商圏はすっかりそちらへ移りました。

そんなわけで、かつての商店街は、役目を終えて静かに眠っているのでした(その後「ジーンズストリート」としてジーンズ直売店などを中心ににぎやかさをとりもどしてきています)。