2章 第一の関門――筆記試験への挑戦

2 保育原理

保育士の保育所での人数

さらに子どもの数に対する保育士の人数の目安は、「児童福祉施設の設備と運営に関する基準」(三三条)に示されている。保育士不足が叫ばれているが、認可保育所はこの基準を守らなければならない。私は、二〇一八年三月時点で、三歳児、四歳児の合同クラスの二三人を、通常、組の責任者の主担任の保育士と一緒に副担任として担当していてこの基準に準拠している。実際にはお昼休みの休憩時間などあるので、最低でも二名以上が必要である。

[図表1] 子どもの年齢別の保育士の人数
出典: 児童福祉施設の設備と運営に関する基準から筆者が抜粋

保育所に必要な設備と面積

「児童福祉施設の設備と運営に関する基準」には認可保育所を運営する時に満たさねばならない部屋やその面積が規定されていて、遵守しなければならない。また、各部屋や設備に関しては一人あたりの必要面積が規定されていて、認可保育所はその条件を満たす必要がある。

[図表2] 認可保育所の部屋と面積
出典: 児童福祉施設の設備と運営に関する基準から筆者が抜粋

保育所建設でのトラブル

「児童福祉施設の設備と運営に関する基準」をなんとか満たしても、昨今は、保育所の候補地の近隣住民との対立が発生しているケースもある。次に紹介する記事は、中野区で現実におきた保育所建設でのトラブルの一例である。

私自身も近隣に新たに保育所が建築される際に、近隣住民向け説明会に出席したことが二回ある。このケースは典型的な保育所建設での地元とのトラブルと言える。

そもそも保育所を開設しようとする保育事業者はできることなら、住民への説明会をせず、建築業者による保育所開設の挨拶状で済ませたい気持ちがある。保育所は足らないのだから、反対などないだろう。特に行政への申請スケジュールや四月開園にむけての期限が厳しい場合、住民への説明が不十分になりがちである。

一方、古くからの住民は、保育所が不足していることはわかっていても、自分たちがないがしろにされたことへの不満が爆発するのである。そこで、住民たちが指摘する問題は、子どもたちの声の騒音問題、道路が狭く送迎のママチャリの安全性や駐輪場の問題、砂場の砂の飛散問題や日照権問題などである。

行政が問題から逃げることにより、トラブルはさらに深刻化するケースがある。幸い私の区では近隣住民への説明会は区が主催者・司会であり、中身は保育事業者と建築業者が説明し、大きな問題は特段なく住民の理解を得ることができた。

保育所の新設にあたっては、建設反対のトラブルにならないように、実に近隣住民へのていねいな、早めの対応が必要である。

※本記事は、2018年8月刊行の書籍『じーじ、65歳で保育士になったよ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。