笑うとNK細胞が活性化する!

免疫学の第一人者の故安保徹先生も、笑いが免疫を高めることを早くから指摘しておられました。安保先生は、白血球が自律神経に支配されることをつきとめられた方ですが、先生の発見がさまざまな病気、特にがん発生のメカニズムの解明につながったのでした。最近では病気の予防や治療においても笑いが注目を浴びています。

元気な人でも1日に3000~5000個ものがん細胞が発生しているといわれていますが、これらのがん細胞や体内に侵入する病原菌やウイルスなど、体に悪影響を及ぼす物質を退治しているのがNK細胞(ナチュラルキラー細胞)です。NK細胞は、その名の通り、“生まれながらの殺し屋”です。

人間の体内にはNK細胞が約50億個もあり、そのはたらきが活発だとがんや感染症にかかりにくくなるといわれています。逆に、悲しみやストレスなどマイナスの情報を受け取ると、NK細胞のはたらきは鈍くなり免疫力もパワーダウンしてしまいます。

実験により、「笑い」にはこうした免疫システム全体のバランスを整える効果があることも明らかになっています。つまり、大いに笑えば、がんやウイルスに対する抵抗力が高まり、同時に免疫異常の改善にもつながるというわけです。NK細胞を元気にする日常生活の心得とは NK細胞のはたらきを活発にして、がんやウイルスに負けない体を保つには、日常生活においても心がけが必要です。

NK細胞はストレスによって弱まります。うつ状態ではかなり悪影響を受けてしまいますので、そうならないためにも、まずは以下のことを心がけるとよいでしょう。

・毎日7~8時間の睡眠をとる。

・適度な運動を毎日する。

・心身への過度なストレスや疲労を意識して避ける。

・心配や不安、悲しみはできるだけ早く乗り越える。

・憂うつ感を長びかせない。続くときは早めに専門医に相談する。

このほかにも、「自分の好きなことを見つけて熱中する」とNK細胞が活性化するといわれています。たとえば、カラオケが好きな人が熱唱するとNK細胞が一気に活性化し、歌が苦手な人が無理やりに歌わされるとNK活性は逆に弱まってしまったという実験結果もあります。どうやら、好きなことに打ち込むときの集中力がカギのようです。

※本記事は、2021年2月刊行の書籍『人生100年時代健康長寿の新習慣』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。