これまで五、六人の女性とお付き合いもしたけど、地位やお金が気にいってついてくる感じが僕は嫌だった。独身が楽だと思い一人です。さっぱりとした人生です。

これが戸籍謄本、住民票、会社の登録証、不動産の登記簿謄本、あとは自宅と不動産は後二年で完済です。給料明細書です。その給料うち二百万は返済、百万は積立、あとは予備費、生活費、こづかいです。僕はあまりお金を使わないです。

お母さんはいまだに僕の給料に興味がなく聞きません。今、月二十万をこづかいにしてと、カードを作って持たせているのですが、月五万も使ってない。僕はびっくりしている。女性ってブランド物や靴とかいくらでも使うイメージがある。

結婚したら、五十万入れるから毎月全部使ってと言ったらお説教、お金は使うのは簡単ですが、働いて貯めるのは大変です!と少し怒っていた」

「母さんらしい」

「本当に素敵なお母さんだね」

「本当に優しい母です。どうか大切にしてください。僕達も気が付いていて、最近母が良く笑っているので、俊輔さんのおかげだねと話していたのです。ありがとうございます。寂しがりやの母です。よろしくお願いいたします」

「賛成してくれるのだね。良かった。嬉しいです。それと、これはお母さん名義の定期預金です。僕に何かあったら財産はお母さんへ、何かあって別れたりする時があっても困らないようにしている。でもお母さんには内緒だよ。多分、怒るから」

そしてゆりが来た。

私は、ふたりの愛する息子達、愛する俊さんがいて、とても幸せ。

「さぁ、食事を始めよう」

四人で美味しく頂きワインで乾杯した。

「来年の正月、良かったら、ホテルで迎えませんか。友人のホテルですが、リニューアルオープンなので部屋を予約したのです。奥さんと相談してみて、出来たら新年を一緒に迎えよう。僕に招待させてほしい。昼に帰ればいい」

「分かりました。妻と相談して母に連絡します。俊輔さん、母をよろしくお願いいたします」

「分かりました。僕が大切し守って幸せにします。今日はありがとう」

私は、幸せで涙が止まらなかった。