現在の世界で勢いのある企業としては、まずアメリカの「GAFAM」(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)があげられる。

これらの企業についてはプラス・マイナスさまざまな意見があるが、その製品やサービスが優れていると認めないわけにはいかない。

なぜなら、たとえば日本でも多くの人がiPhoneを使いGoogleで情報を集めてからAmazonで買い物をし、届いた品物をFacebookで友人に紹介し、その記録をWordのファイルに書き留めておくといったようなことをしている。

つまり、「iPhone」などに代表される製品やサービスが、国境を越え人種や文化の違いを問わず圧倒的な人気を誇っている。

それではこれらの企業の創始者はどうか。

まず、Appleの創始者のスティーブ・ジョブズは、ヒッピー文化に関心がありインドの宗教などにも興味を示した人物だ。Facebookの創始者のマーク・ザッカーバーグは、大学在学中に学生間のネットワークづくりからFacebookの原型をつくった。

また、「GAFAM」ではないが、アメリカに「テスラ」という企業がある。

電気自動車の最先端を走る企業で、令和2年(2020)7月、株価時価総額でついにトヨタ自動車を超え、自動車業界では世界首位となった。

その創始者で、いまや宇宙開発まで視野に入れているイーロン・マスクの生まれは、はるか遠い南アフリカ共和国だ。高校を出てから、カナダを経てアメリカへやってきた。

こうして見ると、創始者が皆、「普通ではない」などというと失礼にあたるから、「一筋縄ではいかなそうだ」くらいにしておきたいが、いずれにしてもいい意味でユニークな方々だ。

※本記事は、2021年3月刊行の書籍『日本が没落した3つの理由――そして復活への道』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。