クレジットカードの退会の手続き

三井住友カード、三菱UFJニコス、JCBなどのクレジットカードを被相続人が持っていた場合は、退会の手続きが必要になります。さらに使用残額がある場合はその精算が必要になります。

世にある様々なカードは単体のカードのように見えて「よく見るとクレジットカード機能がついていた!」という場合もありますが、注意しながら見れば漏れなく探すことができるかと思います。被相続人のお財布やカードケース、預金通帳の引き落とし履歴等から見当をつけていきましょう。

(例) ガソリンスタンドのカード、電車など交通系のICカード、デパートの会員カード、ドラッグストアのポイントカードなど

【退会の手続き】

まずは該当のクレジット会社のお問い合わせ先に連絡してみましょう。インターネットで「Aクレジット お問い合わせ」等で検索するとすぐに情報が見つかります。手続きは電話のみで退会できる場合と必要書類を送付しなければ退会できない場合があります。

まずは、死亡した契約者の氏名、住所、生年月日、銀行口座、カード番号などが答えられるようにメモなどに整理しておきましょう。また確認のため、連絡した人と契約者との関係や氏名、連絡先なども聞かれますので、心づもりをしておいてください。

亡くなった方が、カードを利用していないことが確認された場合(=支払い残がない場合)は、本人の解約と同じように、その場で解約手続きが行われ、「カードは廃棄してください」といわれて完了する場合がほとんどです。各クレジットカード会社の指示に従いましょう。

カードの支払い残がある場合は、払込のための納付書が送付されてくるので振込が完了後に退会となります。

その場合の支払い額の負担をどの相続人が負担するのか、あるいは遺産分割協議によってはその負担額(ある相続人の立替額)を相続財産から差し引いて分配する旨の相談が必要になってきます。

解約に必要な書類

・対象のクレジット会社所定の様式

・クレジットカード

・当該死亡の記載のある戸籍謄本等

・手続きを行う相続人の身分証明書等

※本記事は、2021年4月刊行の書籍『相続について知りたいことが全部見つかる本』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。