非科学的な血液型性格判断は止めよう 平成十七年二月八日掲載

今年は例年になく遅い初詣になりました。子供がおみくじを引きたいというので引かせたら、二人とも凶でした。その直後に引いた若いカップルも二人仲良く凶で、顔を見合わせてがっかりした様子でした。そのときふと見ると、普通のおみくじの隣に「血液型おみくじ」というのがありました。

昨年の暮れ、放送倫理・番組向上機構(NHKと民法で設立された、放送番組による人権侵害の救済等を目的とした任意団体)が血液型と性格を結びつけた番組に対し、自粛を求める異例の要望を出したという記事が載りました。一番の理由は「非科学的で、差別に通じる危険がある」ということでした。

そもそも血液型にはRh式、MN式をはじめ数十種類の測定法があります。さらに、ABO式でA型といっても実は一種類ではなくてA1、A2、B型にもB1、B2などの型があり、さらにAmとかBmなど様々な変異型が存在するそうです。

数ある血液型測定法の中で、ABO式に限って性格と関係があるというのはどう考えても非科学的です。その証拠にアメリカインディアンという種族はすべてO型で、ABO式血液型で性格が決定するなら彼らの性格は一種類のはずですが、実際にはそんなことはありません。一人一人が違っているはずです。

血液型によって性格が決まるなら、教育は必要ありません。親や教師の地道な教育が子供の性格に最も影響を及ぼすということを、今こそ再認識すべきではないでしょうか。

* 私の血液型はA型ですが、血液型性格診断という勝手な本にA型は短気だと書いてあります。そんなこと決まっているはずがないと私が怒ると「ほら、やっぱり短気だ」と言われ、ますます怒りが増大します。チクショ~。

新聞はカタカナ語を減らす努力を 平成十七年十月十五日掲載

以前、「コンビニを万屋(よ ろずや)と呼ぼう」という記事を書きました。これは氾濫するカタカナ語に対する私の怒りからでした。しかし、その後も意味不明のカタカナ語は増加の一途で、最近ではコラボとかいうのが流行っています。

環境省ですら公募で「夏のビジネス軽装」を、「涼しい、格好がいい」という意味の「クール」にビジネスの「ビズ」を組み合わせ「クールビズ」と言い、今では「ウォームビズ」という言葉まであります。五日付のひろばで松井さんが「全国テストより国語教育確立を」でカタカナ語が濫用されていて、思考や理解が深まるのかと疑問を投げかけ、豊泉さんが「フリマと蚤の市」で人の血を吸うノミを英語で「フリー」と言うのが、自由の意味になってしまったと分析し、カタカナ語氾濫のご時勢に警鐘を鳴らしていました。

それに対し七日の記事で、国立国語研究所の中間報告として外来語の言い換えの提案が載っていました。特に役所ことばに多いカタカナ言葉を改める動きが出てきたことは前進です。

そこで提案ですが、上毛新聞が先駆的にカタカナ語を極力使わない努力をしてみてはどうでしょうか。「キーパーソンに聞く」より「鍵を握る人」の方が万人に優しいはずです。講談社の日本語大辞典にもキーパンチャーは載っていますが、キーパーソンはありません。難病のパーキンソン病を連想さえします。

新聞こそ最も日本語を大事にしてもらいたいと願う限りです。カタカナ語の氾濫は枚挙にいとまがありません。

※本記事は、2018年7月刊行の書籍『日本で一番ユーモラスな理科の先生』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。