7段ギヤのパドルシフトというやつだ。発売されてもう10年以上経っているが、今でも中古で、200万円くらいで売られている、一応高級車だった。だが、僕は老人で、老人は事故を起こす奴が多いし、仕事からは一応離れたので……もう手放した。

出掛ける直前には、僕の寝室兼・書斎の友人、スマートスピーカーの「Alexa」にたずねた! 今日の天気は?……ちょうど今日1日中、ずっと天気は良さそうである。

出掛けた自転車は、僕のは電動アシスト自転車というもので、フル充電すれば30㎞は連続して走れて、ギヤを3段に入れて、パワーモードにしてペダルを踏めば、軽く原動機付自転車、いわゆるバイクと同程度のスピードは出せるらしいという代物しろものだ!

行く途中の荒川河川敷の土堤の登りの急坂等もこれだと楽々である。天気はすこぶる良い! 僕は桜以外の、同時期に咲く他の花々も少しずつ、見ながら行く事にした。

そして、北本市の市街地を抜けて、荒川河川敷近くの北本側土堤まで進んで来た。この近くは日本で一番川幅が広いらしい? 大きな橋が架かっているのだが……そこから、河川敷底部を見ると、小高い山頂からふもとを見るぐらい深く感じる!

雲一つ無い広大な青空が、無限に思えるほど続いている。気持ちが良い事のきわみである。さらに進んで行くと北本側土堤から河川敷に、一本道が続いている。

そこを過ぎて、いよいよ……北本市対岸の吉見町の荒川の土手がはるかに見渡せる所まで行けば、桜の樹の他に土手には菜の花も咲いているのが見え、左手に、ごみ焼却場の高くて大きな煙突を見て、それに続く広大な荒川河川敷内の田んぼの中の一本道がある。

それをまた進んで行けば、いちご農家の露店が此処彼処ここかしこに並んでいる。そうなのだ、吉見町の特産品は、「苺」であり、結構遠くからでも、そこを自動車などで通り掛かれば、停まってそれを買い求めるものだ。

その苺農家の宣伝用の苺を表すような赤白色のカラフルな小旗がはためいているはずだが? 今年はやっぱり、新型コロナウイルスの影響だ……全然露店がやっていない! 何か寂しい!

※本記事は、2021年3月刊行の書籍『コロナ休暇の、あの日々に 僕のステイホーム方丈記』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。