1 就活

アドかつ1のしゅうかつは、「職に就く活動」という意味の就活です。一般的には、大学生の就職活動(新卒の一括採用)をイメージしますが、第一章では、就活を大学生の就職活動だけでなく、転職、起業、企業内異動も広義に就活(職に就く活動)と捉えています。本章では、就職活動は、就活の一部となりますので、この二つの言葉を使い分けて記述します。

How to beで自分軸をつくる

ここで取り上げる就職活動の内容は、SPIの高得点を獲得する方法、エントリーシートの書き方、採用面接での上手な受け答え方のようなHow to do(ハウツーもの)ではありません。書店の就職コーナーに並んでいるハウツー本(テクニック本)とは、一線を画したいと思います。ここでは、この前段階であるHow to be(どうありたいか)を取り扱います。

How to beは、How do you want to beを略しています。BeがあってのDoです。もっと言うと、BeなくしてDoはありえません。この関係性を間違えないでください。How to beとは、就職活動にどう向き合うかという態度(姿勢)を明確にして、ブレない自分軸を作ることです。就職活動は、自分と向き合う機会を与えてくれます。これを活かすか活かさないかで、その後の人生の展望は、大きく異なります。

■五つの問いかけで自分軸をつくる

「働くとは」「仕事とは」「自分とは」「会社とは」「就職活動とは」という問いかけをしながら、就職活動に向かう態度(姿勢)を明確にして、ブレない自分軸をつくれるようにサポートしていきます[図1]。

[図表1]

就職活動の自分軸を支える土台は、アドラー心理学の観点から言えば、ライフスタイルに該当します。ライフスタイルとは、人生に対峙する態度であり信念の体系ですから、就職活動の自分軸を形成するときに大きな影響を与えます。