蚊およびノミの滅亡→衛生状態が改善され蚊やノミがだんだんに絶滅する。→ノミはほとんど絶滅したが、残念ながら”蚊”は生き残っている。

人と獣との会話自在→獣語の研究が進み、小学校に獣語科ができる。人と犬猫猿は自由に会話できるから、下女、下男は多くが犬に占められ、犬が人の使いをする世の中になる。→獣語科はない。会話は自在にできない。ただし、訓練した犬は、人の助けになっている。

医術の進歩→薬剤を飲むことはなくなり、電気針で痛みなしに患部に薬液を注射できる。顕微鏡とエックス線が発達することで病原の摘出、治療が自由になる。内科手術はほとんど外科になり、将来は、肺結核でさえ肺を摘出して防腐のうえ殺菌できる。もちろん切開は電気によりまったく痛みがない。→医術は進歩している。それゆえに薬漬けにもなっている。エックス線、レーザー光線などは発達している。

暴風を防ぐ→気象観測が進歩し、1ヵ月以上前に天災を予知できるようになる。最も恐ろしい天災である暴風が起これば、大砲を空中に撃つことで雨に変えることが可能となる。20世紀も後半になれば、難船や津波もなくなるだろう。地震は消滅しないが、家屋や道路は地震に耐えられる。→気象観測は進歩しているが……。

幼稚園の廃止→人智は遺伝により大いに発達し、家庭に無教養な人間はいなくなるから、幼稚園の必要がなくなる。男女とも大学を卒業しないと一人前と見なされない。

電気の輸送→日本は琵琶湖の水を使い、アメリカはナイアガラの滝を使って水力発電を起こす。そして電気を全国内に輸送することになる。

野獣の滅亡→ライオンや虎、ワニといった野獣はアフリカからも絶滅し、ごくわずかが大都会の博物館で生き延びることになる。→野獣の数は減少している。

サハラ砂漠→サハラ砂漠は次第に沃野になり、東半球の文明は中国・日本・アフリカで徐々に発達するだろう。

前述の記事を読んだ時、私は日本の30年後はどうなるか予想した。予想は的中している。これらについては、紙幅の関係で省略する。