人生を「主人公」として生きるために
着物は日本の財産。
着物を中心に世界中に知らせることが私の使命。
そう気付かせてくれたのは、アメリカだった。
5人の子供を連れて移住したアメリカの地で見たものは――。
挑戦も挫折も全てを糧にする。
一度きりの人生を最高に楽しみたい人い向けた渾身のエールを、連載にてお届けします。
着物は日本の財産。着物を中心に世界中に知らせることが私の使命。そう気付かせてくれたのは、アメリカだった。一般社団法人Tradition JAPAN代表、着物活性プロデューサーである矢作千鶴子氏の書籍『きょうは着物にウエスタンブーツ履いて』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、人生を“主人公”として生きるために、挑戦も挫折もすべてを糧にする著者が描く、一度きりの人生を最高に楽しみたい人に向けた渾身のエールを紹介します。
カーブに差し掛かった700mから、集団の中から抜け出す走者。それにしっかり付きます。いよいよ、あと100mの直線。そこからはできる限りのスプリントで、ゴールテープを切るのです。
レース前は相当緊張します。初めて出場した大学1年生の全日本インターカレッジで思いがけず準優勝した私は、期待からのプレッシャーによるスランプの時期がありました。全く期待されていない時は、これまでの練習成果を出すだけだという軽い気持ちで試合に臨んでいましたが、全国2位という結果のあとは全く違ったのです。
しかし、この自分のレースをリアルに想像する練習は、そんな私を助けてくれました。レースの雰囲気や、ライバルの存在も脳裏に刻まれていたので、浮き足だっている自分が、自分のレースを一部始終想像することで、どんなレース展開をすればいいか、レース前に何をすればいいかを整理することができました。
その結果、2年生の全日本インカレでは優勝することができました。
※本記事は、2020年12月刊行の書籍『きょうは着物にウエスタンブーツ履いて』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。