日本の医師は忙しく、他の選択肢について患者さんに十分に説明がなされずに治療法が決定することもよくあります。手術などの大きな治療を受ける場合こそ、腰を据えて医師とコミュニケーションをとり、さまざまなリスクを認識した上で治療を受けることをお勧めします。

一つの病院・医院にずっとかかっている患者さんが救急外来に診察にいらしたときなどに、

「これまで、どのような病気にかかったことがありますか?」

などと質問すると、

「おたくにカルテがあるから、それを見たらいいだろう。自分はよくわからん!」

と言われたりすることもあります。読者のみなさんは知らないかもしれませんが、法律で定められているカルテの保存期間は5年間です。それ以前のカルテは破棄はきしても問題ないわけです。

しかし、患者さん本人にとっては10年前、20年前であろうと、手術などの大きな治療を受けた場合は、その影響はずっと残ります。

極端なケースでは、体に手術の跡があって、

「何の手術の傷ですか?」

とお聞きすると、

「カルテを見ればわかるだろう。忘れた」

と答える患者さんがいます。

このような医師・病院まかせの患者さんはやぶ患者だと思います。

自分の体のことを一番把握できるのは自分自身であることを理解して、医師・病院まかせになりすぎないように努めるべきだと思います。

※本記事は、2021年4月刊行の書籍『やぶ患者になるな!』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。