昆布出汁の取り方と保管

ポイント①:昆布に切り込みを入れない

昆布は出汁を取る前に切り込みを入れるようにという指導がされることがあるそうです。

しかし、出汁用といわれている昆布の中には粘りが出やすいものがあり(例えば、利尻昆布など)、そんな昆布に切り込みを入れれば、切り口から粘りが出ます。出汁に粘りが出るので注意しましょう。

ポイント②:光を通さない

容器に保管昆布は光を通さない缶などに常温で保存しましょう。冷蔵庫に入れてしまうと、昆布が結露し、カビにつながることが多いので不適です。

ところで、昆布の旨味成分(マンニット)の白い部分をカビと勘違いする場合が多いようです。カビとマンニットは匂いで区別します。

もしかしたらカビかも、と思ったら昆布に顔を近づけて……カビの匂いがするかどうか確かめましょう。

美味しい昆布の出汁の取り方

昆布は種類により幅も厚みも違います。さらに、頭や根元の部分は厚みがあり、真ん中とはまるでグラム数が違います。

よく「4人分で昆布10cm角1枚」といった表記を見かけますが、これはとても危ないこと。

美味しい昆布出汁のためには、昆布の重さを量って出汁を取りましょう。「出汁が出ない」という方は、分量が少なすぎるのかもしれません。

幅の広い薄い部分はかなり大きく切ったつもりでもグラムにすると少ない場合があり、逆に根元の部分の厚みのあるところは数cmでも10gあったりします。きちんと量ることをおぼえましょう。

羅臼昆布のSoup

材料(2人分)

羅臼昆布 10g

水 800ml

薄口醤油 少々

作り方

①羅臼昆布はコンテナに分量の水と一緒に入れ、冷蔵庫で約6時間水出しする。

②冷蔵庫から取り出し、そのまま鍋に移す。

③鍋を火にかけ60度の弱火でじっくりと最後の出汁を引き出す。

④昆布のまわりから気泡が出てきたら様子を見て昆布を引き上げる。

⑤味を見てお好みで醤油ひとたらし。

※夏はこれをきりきりに冷やし、ガラスの器で一口お出しすると、「生き返る」といわれます。ぜひお試しください。