蝉ガラの 付きしままなる 梅の枝 鳴く驚は 幼きものを
花には花の 生命力あり 枯葉突き抜け 蘭は咲きたり
立錐の 余地なきまでに 乱立す 蘭の香に 生をもらいぬ
※本記事は、2012年6月刊行の書籍『日々、燦々と』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。
日々、燦々と【第19回】
50年近く弁護士として活動した著者の急がず、惑わず、実直に生きた78年間の人生が詰まった短編集。
先行きの見えない不況や震災などで何かと暗い話題が多く、希望や生きる活力が見いだしにくい世の中にあって、生きることの素晴らしさ、日々の美しさをもう一度気付かせてくれる短歌集を連載でお届けします。
蝉ガラの 付きしままなる 梅の枝 鳴く驚は 幼きものを
花には花の 生命力あり 枯葉突き抜け 蘭は咲きたり
立錐の 余地なきまでに 乱立す 蘭の香に 生をもらいぬ