愛は「感情」に属しているのではなく、「意志」に属しているのだ。「この人を愛しく想う」という感情に属しているのではなく、「何があってもこの人を大切にする、愛し抜く」という意志に属しているのだ。

感情は移ろい易いものだけど、意志は強固な想いである。愛は単に精神世界のものだけではない。愛のある商品は売れるだろうし、愛のある企業や組織は、人も集まり信頼関係も増して、発展していくと思う。

『インターステラー』という映画があった。SF映画で地球が滅亡の危機に陥って、人類が住めるような他の惑星を探しに行く、というストーリーで、親子の愛を軸にして、時間や重力を解き明かしながら、4次元、5次元の世界を描いている。

その中で探査チームの女性がこんなことを言っている。

「愛はまだ解明できていない高次の„物理作用"かもしれない。愛だけが次元と時間と空間を超えるものだ。まだ理解できていないとしても、私たちは愛の力を信頼しなければならない」。

何かの判断基準に愛を持ってくることが、非科学的なものではないと言っているのが面白かった。アインシュタインが相対性理論を発表したとき、世界の人たちはまだ理解ができていなかった。

「時間と空間は相対的であり、光速に近づいて進めば時間は遅くなり、モノは縮む。重いものの周りでは時間は遅くなり、空間は歪む」。

絶対的と思われていた時間や空間が変化するということは驚愕だった。

しかし、今では実用化されており、時間の伸縮や空間の歪みが計算されなければ、月にも行けないし、宇宙ステーションのドッキングなど出来はしない。

身近なところでは、GPSでも時間の補正が行われていて、それが出来ていないと、カーナビなどでは1日10キロ以上も違ってくるそうだ。

そのアインシュタインが、娘に宛てた手紙というものがある。真偽は定かではないのだが、その手紙にはこう書かれている。

「現段階では科学がその正式な説明をしていない、ある極めて強力な力がある。それは他のすべてを含み、かつ支配する力であり、宇宙で作用しているどんな現象の背後にも存在し、しかも私たちによってまだ特定されていない。この宇宙的な力は『愛』だ」

※本記事は、2021年2月刊行の書籍『窓ガラスが鏡に変わるとき-文庫版-』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。