帰国後、すでに子供が5人いる状態ながら、「英語が話せるようになりたい」という思いに火が付き、週3日のペースで駅前留学に通い、英語脳を鍛え始めました。

そして2年後、そのチャンスが到来します。夫の仕事の関係で、私は5人の子供を連れて、単身でアメリカに行くことが決まりました。

住居が決まると現地の運転免許を取得し、入学手続きを終えた子供たちの学校への送り迎えのかたわら、夫の代わりに現地法人の副社長として働きました。

そして、英語のスキルアップのため、語学学校の生徒にもなりました。アメリカの生活には、たくさんの気付きがありました。会社で現地の人を雇うことになり、日本語が話せる日系アメリカ人を募集しました。

しかし、「日系アメリカ人募集」はタブーになります。「日本語が話せる」は大丈夫です。

質問に「お年は?」と年齢を訊くことはタブー。理由は、不採用の場合に、面接でのプライバシーに関わることや年齢、男女や宗教などの質問をしたことで、不採用の原因として訴えられるのです。

面接では『資格』『スキル』『点数』など、客観性のある質問だけにしなくてはなりません。今から約20年前の体験でしたが、アメリカは移民社会であり、多様性に満ちた社会ということで、日本と全く違う点をしっかり認識しておく必要がありました。