イベントのお手伝いで出会った仲間

あるイベントの運営お手伝いボランティアの募集があった。

秋の夜の空気、幻想的で荘厳な雰囲気のなかでくり広げられるパフォーマンス。他では感じられない良さがある。

イベントが好きで、生の舞台を見たく、ボランティアに応募し、当選した。

各地から来ていた、男性1人、女性6人。20代から50代までさまざま。その日14時に集合して21時過ぎに解散するまで一緒だった。

こういうことに興味があり自分の時間とお金を使って集まった人たち。どこかで気持ちはつながっている。初対面とはいえ、自己紹介をしたら、もうすぐに気軽に話せるようになった。ボランティアをやろうというメンバーだから、何でも積極的に動く。作業をやったらすぐ片付く。相手を気遣う。助け合う。意見はきちんと言う。一緒に過ごして気持ちが良かった。

イベントは素晴らしく、新しい仲間と出会え、とてもすがすがしい一日だった。

研修旅行

勉強会をやっている。その仲間で東北に行った。

東京駅に集合し、新幹線で仙台へ。そこからバスで南三陸へ。被災地で震災語り部の方の話を聞き、現地を視察。実際に行って、見て、聞かなければ分からない、知りえないことばかりだった。

自主的で建設的で気配りの行き届いた人が揃っている。誰でもいつでも入れる会。39人のツアー参加者には、会が始まった時からのメンバーも初めての人もいた。

初参加ながら、ある男性がガイド役を買って出て、バスの中で行程がスムーズにいくよう、皆が楽しめるよう案内をしてくれた。初参加の人も、まだ会って2~3度目の人も、まるで既知の友人のようでグループの雰囲気は抜群。準備や片付けは誰もが率先してやるから早い。震災を体験された方の話には心を寄せて涙する。見学や講話の後の議論は真剣。1泊研修のプログラム作成から運営まで大変だったろう幹事や裏方の人たちは、そんな苦労ももらさず控えめ。

2日間、最初から最後まで嫌な思いをすることなく、ずっと心地よかった。周りの人たちの配慮や知恵を学んだ楽しい充実した旅だった。

こんな素晴らしい仲間に恵まれていることに感謝した。  

※本記事は、2020年11月刊行の書籍『思いつくまま』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。