ちょっと変わった不思議な竹取物語

六ザウルスが別々に土手の危険な箇所(かしょ)や状態の情報(じょうほう)を集めると そこはまさにワンチーム その情報はたちまち危険度ごとに順位(じゅんい)づけられ分類(ぶんるい)されて 災害(さいがい)()()(さき)()けつけるべきは どの川のどの場所かなどについての情報が 六ザウルス全員に共有されるのです

春の雪解けシーズンは最終チェックのチャンスとなります 思いもよらなかった場所から水が噴き出して うっかり見落としていた危険な箇所を知らせてくれるのです

それらの全ての情報がしっかりと共有された後 実際の活動期『災害対応期(たいおうき)』に入ります

七夕(たなばた)豪雨(ごうう)』という言葉があるように ちょうど梅雨(つゆ)の前後から台風や低気圧(ていきあつ)の日本接近(せっきん)が始まり 九月末から十月までの期間が異常気象の集中期だからです さら季節(きせつ)(はず)れな台風などがやってきたりすれば 一年中気を休めることができません

各ザウルスが川土手の崩壊(ほうかい)を防ぐ代表的(だいひょうてき)な方法は それぞれのザウルスが最大五十メートル位にまで網状(あみじょう)になった身体を伸ばせますので 災害のやってくる前にその網で水の流れる側の川土手にとりつき そこにある石や突起物(とっきぶつ)に絡みついて土を固め 崩壊させないようにするのです もしそれでは足りないようなら 川土手の外側にもう一人がついて 川土手の両側からはさむようにして固めます