十八夜 月の周りは ほの朱し 明日は雨かと 空を仰ぎぬ
黄葉が 紅葉とならずに 散りたれば 茂吉の歌碑に うべなひ寄りぬ
万象は くまなし冬の 星空を 仰ぎて独り 原点を想う
※本記事は、2012年6月刊行の書籍『日々、燦々と』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。
日々、燦々と【第17回】
50年近く弁護士として活動した著者の急がず、惑わず、実直に生きた78年間の人生が詰まった短編集。
先行きの見えない不況や震災などで何かと暗い話題が多く、希望や生きる活力が見いだしにくい世の中にあって、生きることの素晴らしさ、日々の美しさをもう一度気付かせてくれる短歌集を連載でお届けします。
十八夜 月の周りは ほの朱し 明日は雨かと 空を仰ぎぬ
黄葉が 紅葉とならずに 散りたれば 茂吉の歌碑に うべなひ寄りぬ
万象は くまなし冬の 星空を 仰ぎて独り 原点を想う