枯れススキ 払うが如く 雲分けて 中秋の月 天空に消ゆ
餅をつく 兎はそこに 居ぬという 寂しからずや 中秋の月
雲は行き 群青の空に 残されし 十六夜の月を 嘆かしむるや
※本記事は、2012年6月刊行の書籍『日々、燦々と』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。
日々、燦々と【第16回】
50年近く弁護士として活動した著者の急がず、惑わず、実直に生きた78年間の人生が詰まった短編集。
先行きの見えない不況や震災などで何かと暗い話題が多く、希望や生きる活力が見いだしにくい世の中にあって、生きることの素晴らしさ、日々の美しさをもう一度気付かせてくれる短歌集を連載でお届けします。
枯れススキ 払うが如く 雲分けて 中秋の月 天空に消ゆ
餅をつく 兎はそこに 居ぬという 寂しからずや 中秋の月
雲は行き 群青の空に 残されし 十六夜の月を 嘆かしむるや