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第五章 隣人とのバトル

それから数分後、私は怒りを抑えながら冷静に話した。

「音をもっと小さくすればいいのですね」

主婦A子は怒りの感情を押さえぬまま言い放った。

「そうよ、なんとかしてよ。私たちは普通に暮らしているのに、なんで、こんな迷惑をかけられなくてはいけないのよ、息子は大事な受験を控えているのよ」

この隣人A子は障害児を育てることの大変さ、苦労などまったく分かろうとしない人なのだ。世間にはまだこのような人は多くいるのではないだろうか。

ただ、私どもが音の元凶であるのならまずはなんとかしなくてはならないと思い、私達夫婦は話し合った。その結果、隣室への音を伝わらないようにする方法を考えることにしたのだ。

私は隣人夫妻に言った。

息子のバスケットボールのペタペタを止めさせることではなく、「音を更に小さくする方法」を提案した。

隣夫婦は一旦納得して帰った。

それから妻は頑張った。フローリングの施工業者を複数あたり、一番信用できそうな業者を探しあて最適な方法を検討して貰った。幸いその業者は事情を察してくれ様々なフローリングパネルを提案してくれた。

私は、日中帯は会社で対応ができないので殆ど妻任せになっていた。

騒音を抑える方法とは今のフローリングパネルの上に、厚手のフローリングパネルを敷き詰めれば、なんとか振動を吸収させ音を激減できるという。そこで最強のフローリングの厚さの見積もりをとることにした。確か五ミリの厚手が最強であったように覚えている。

今後のことを考えてできることは全てやろうということでこのフローリングパネルで施工することにした。フローリングパネルは工事費込みで約三十万円であった。

私たち夫婦は覚悟を決めてこの工事をすることにした。

私は隣人の主人に電話し、この方法をとるということで納得して貰った。

工事は順調に進み、これでこの問題は解決したと思われたがそんな甘くはなかった。

また、隣の主婦からの電話攻撃が始まった。