たいふう


かぜがつよい なにがとんでくるかわからない でもきもちがいい たいふうのせいだ いもうとはねつがでて ねている じてんしゃにのれないし いもうととあそべないので つまらない こんどは ははがねつをだした いもうとはねつがひいた ちちはしごとだ いもうとと ははのかんびょうをした びょういんから せんせいがきた いもうとは つかれたから ねてしまった

ぼくは

たいくつなので ぼーるをもって ひろくんちに いった ひろくんちは ばたや なので やねが ばたばたいってた ひろくんは いつもはなくそで はなのあなが ふさがっているので うまくしゃべれないので みちには くるまが はしってないので そふとてにすで はんどてにすをしたら ぼーるが たいふうで とばされたので あわててふたりで おいかけた あの おでんやの うらみちへ

うらみ

いやだ

あそこは いやだ

いつも おにたちが みちばたに すわってるんだ

ぼくを くおうとして まっているんだ

たいふうだ

たいふうが くるんだ

ぼーるも やねも なにもかも とんでいくんだ

かぜがつよい なにがとんでくるかわからない でもきもちがいい たいふうのせいだ びょういんから せんせいがきて さんぼん ちゅうしゃをうってくれた ははもよくなった いもうとは おきた よる そらとぶえんばんが とんできた しゃしんやてれびでみるよりも きれいだ なにがとんでくるかわからない でもきもちがいい たいふうのせいだ

ぼーるは ひろくんに あげた
 

※本記事は、2021年1月刊行の書籍『哀しみの午後の為のヘブンズ・ブルー』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。