それがどうでしょう。1時間と1時間の電気代というコストで実現できているではありませんか。参加者は13名でしたが、話し合っている内容の深さに全員顔を見合わせ、いま、現実に起きていることに驚嘆しました。

もはや、国境の壁は完全に消滅したといえます。この劇的な変化は、今後あらゆる分野に大きな影響を与えることになります。

ビジネス活動における移動の目的の大半は、打ち合わせです。打ち合わせのために地方から東京に新幹線を利用し、また飛行機を利用し海外を往来してきたのがこれまでです。

ところがオンラインによって知的活動がいとも簡単にできるようになったのです。物理的距離が消滅したことを実感した私たちは、もはやコストがかかり合理性のない活動を見直す行動に出るのは時間の問題です。

私は名古屋に住んでいますが、名古屋から大手町まで、1時間40分ほどで行くことができます。リニアができると東京名古屋間は40分と言われています。夢のような話です。

しかし、私たちの知的活動は東京だけでなく、ニューヨークだろうがマドリッドだろうが、ジャカルタだろうが、1秒で打ち合わせができる時代に入ったのです。私は一大プロジェクトであるリニアが、新型コロナによって目標を見失ったと心配しています。

利便性の向上ではなく科学技術のチャレンジというテーマに切り替えないと合理性がなくなるのではないでしょうか。ビジネスに関していえばリニアの需要が大幅に減少したようにみえます。
 

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『ワークスタイル・ルネッサンスがはじまる』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。