筋力トレーニングは炎症を伴いますので、かゆみが強い、熱くなるとかゆみが強くなる方は控えた方が良いでしょう。もちろん気分転換になるスポーツは良いと思います。

(3)発汗の重要性

発汗は皮膚の新陳代謝において大切なものです。およそ人は、「夏は汗をかき、冬は汗をかかない」ものです。これは発汗により体温調節をしているためです。

ただそれ以外にも、発汗により、お肌近くの老廃物を体外に排出するという作用もあります。体の中に異物をたくさん溜めている場合、発汗により排出する分も増えてきます。

すると異物がお肌に寄ってくることになるので、しばしばかゆみや浸出液の原因となります。こういった方はいらないものが大量にあるうちは強い発汗を伴う運動は積極的にはしないほうが良いと思います。

基本的に異物は便や尿でしっかり出すことが原則です。特に体調が良くなってからは汗をかく習慣を持ちたいものです。もちろん冬に大汗をかく必要はありません。乾燥肌を含め、逆効果になる場合があります。

(4)持続的に行うこと

運動は、ある程度の負荷のものを持続的に行うことが重要です。例えば、強い運動を何年もしていた方が、就職などで急に運動量が減り、良くなっていたかゆみが再燃してくる場合があります。

強い運動をある程度の長期間していると、その状況に体が対応出来るように、知らず知らずに食事量を増やし、運動することによって代謝出来るような状況を作ります。このような、体の状態をキープしようとする働きを恒常性と言います。

急に運動量が減ると、代謝は落ちますが、体はしばらくの間運動することを想定していますので急に食事量が減ることはなく、体重が急激に増えたりします。

それだけ余計なものを溜め込むことにもなり、ストレスも溜まることにつながります。そして、これがかゆみにつながります。もちろんしばらくすると、体も「あまり運動をしなくなったのだな」ということがわかるため、食事量が減るなど、運動をしない生活で体を維持しようとします。

このように、運動量が急に減る、就寝時間が変わるなど、生活に変化がある時には、意識的に体を慣らしていく必要があります。