夏の夜の 微風に和する 風鈴の 軽やかな音に 心たゆたう
炎天に 餌を求むるか 黒蟻は 草抜く我を じっと見上ぐる
蝉の声 鳴かずすず虫 庭に鳴く 月の光の さす庭にして
※本記事は、2012年6月刊行の書籍『日々、燦々と』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。
日々、燦々と【第14回】
50年近く弁護士として活動した著者の急がず、惑わず、実直に生きた78年間の人生が詰まった短編集。
先行きの見えない不況や震災などで何かと暗い話題が多く、希望や生きる活力が見いだしにくい世の中にあって、生きることの素晴らしさ、日々の美しさをもう一度気付かせてくれる短歌集を連載でお届けします。
夏の夜の 微風に和する 風鈴の 軽やかな音に 心たゆたう
炎天に 餌を求むるか 黒蟻は 草抜く我を じっと見上ぐる
蝉の声 鳴かずすず虫 庭に鳴く 月の光の さす庭にして