崇徳帝すうとくていの弟なりし雅仁まさひとは幼きころから気ままに過ごす

大治だいじ二(一一二七)年、雅仁生まれる。雅仁は崇徳天皇と母を同じくし、鳥羽天皇の第四皇子。

 

雅仁まさひとは十余歳から今様いまやうを習ひはじめていそしみ給ふ

*今様 平安時代末期に流行した歌謡。後白河天皇の選した「梁塵秘抄りょうじんひしょう」収められている

 

今様いまやうに心も身体も染まりたり昼にうたひて夜もうたへり

※本記事は、2013年2月刊行の書籍『花と散りにし』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。