『そうりだいじんになる!!』

松…わて、そうりだいじんになる!!

竹…なに!? そうりだいじんやて!? アボカドなこと言うな!!

松…だれがアボカドかいな!? ちゃんとアホ!! といわんかい!!

竹…なんや、自覚(じかく)しとんのか!!

松…ちゃうちゃう。わてがなりたいのは、総理(そうり)大臣(だいじん)ちゃうねん。

竹…なんやて!?

松…だから、掃除(そうじ)大臣(だいじん)になりたいんや!!

竹…わけわからん。小学生のダジャレかいな!?

松…なんで知っとんの!?

竹…わかるで、そんなもん。

松…ホンマかいな!?

竹… 小学校の先生に、「君をそうじ大臣にしてやるぞ」とか、上手(うま)いことおだてられて…。

松…そやそや。

竹…そんなことやと思ったで。

松…それで、毎回、掃除(そうじ)当番(とうばん)やらされたんや。(まい)るでホンマ。

竹…このアホタレが!!

松…どないしょ!?

竹…ホンマもんの総理大臣になって見返してやったらええやん。

松…おー グッドアイデア!!

竹…あちゃー 本気にするかいな。

松…もちのろんや!!

竹…アホタレ。

松…わたくしが、総理大臣になった(あかつき)には、日本を【美しい国】にいたします。

竹…ほうほう、どうやって?

松…毎日、毎日、お掃除(そうじ)をします!!

竹…それじゃ掃除大臣とおんなじやないの!?

松…ちゃうがな。世の中の腐敗(ふはい)をお掃除すんのや!!

竹…ええこと言いよるな。

松…そやろ。そこで相談だが、わたくしに(きよ)一票(いっぴょう)を!!

竹…あのな、総理大臣は、国民がいきなり選挙はできんのよ。

松…マジか!?

竹…知らんのか!?

松…全然知らんかった。

竹…あちゃー、こりゃダメだ。君にプレゼントがある。

松…なんや、(やぶ)から(ぼう)(かね)でもくれんのか!?

竹…んなわけない。

松…じゃ、なんやねん!?

竹…(ほうき)(ちり)()りや。

松…なんのこっちゃ。

竹…決まっとるやろ。掃除大臣グッズや。

松…そらあかん。わて、新人類やから、電気掃除機しか使えんのや。

竹…こりゃ かなわんわ。

終わり

※本記事は、2020年12月刊行の書籍『奇跡の軌跡』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。