部活動編~学校の中で子どもが一番夢中になれるもの~ 

この会を立ちあげようと思ったきっかけも、後藤先生の影響です。後藤先生は常々私に語ってくれました。
「俺たちは教育者として、自分の率いるチームの子さえよければいい、なんていう狭い考えはやめような。市内の先生みんなで、未来の宝である子どもを育てていこうぜ。俺たち教師は、チームなんだ」


「今は若い教師も増えてきている変革の時だ。ベテラン、若手が手を取り合って進んでいけば、必ず道は開ける。俺はその先頭に立って引っ張っていくからな。熊ちゃんも一緒に若手に闘魂を注入していこうぜ」と。

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実際に後藤先生は、自分の勤務するチーム以外の子にも、スポーツマンシップに反する行動があれば注意をしていましたし、技術面の指導もしてくれました。

私が率いるチームの子に、3時間かけてバッティングを指導してくれたこともありました。

顧問にも厳しくも温かい人でした。大会期間中に道具や提出書類の不備があると、「子どもがかわいそうだろ。子どもが被害者になってんだよ。大人として、道具の管理くらいしっかりやってこい!」と、結構怒っていました。怖かった。しかし、そこに愛情があるからこそ、みんなが「兄貴」と慕ったのです。

後藤先生が亡くなられた今、代々の先輩が受け継いできたこの思いを、繋いでいきたいと思ったのです。私たちは今、みんなで力を合わせて市内の子どもを育てています。