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HOOD 私たちの居場所 音と言葉の中にあるアイデンティティ【第13回】
茶色いレンガ造りの集合住宅が何棟にも連なる空き缶や菓子の袋などが散乱するストリート。
窓には銃弾の痕階段や壁には落書きと誰かのTag Name部屋からは人々の話し声や笑い声。
ときに怒鳴り声テレビやラジオの音、食器を鳴らす音そして大音量のラップが漏れてくる。
ニューヨークにあった、黒人音楽の深淵ともう一つの景色。
ヒップホップに導かれて渡ったアメリカで目にした、現実現代の「個」の在り方を問いかけるリアル・ストリート・エッセイを連載にてお届けします。
ヒップホップに導かれて渡ったアメリカで目にした、現実現代の「個」の在り方を問いかけるリアル・ストリート・エッセイを連載にてお届けします。
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「ねえ、あなたにとって一番大切なものって何？」
「大切なもの？ うーん。俺の娘だな」
「娘さんいるの？」
「ああ。Baby's mama（子どものママ）とは別れたけど」
「そうなんだ。どうして別れちゃったの？」
「俺がフラフラしてっから。ほら、言ってる意味、わかんだろ？」
