薬による対応

薬には大きく分けて、外用薬と内服薬があります。

出来るだけ「何を目的に使っているのか」を理解した上で、お使いください。皮膚トラブルの改善方法の大原則は「出来るだけ皮膚、ひいては体自体にさせること」です。

とはいえ、それができなくなったために症状が出ているわけですが、最終目標を見据えると、やはりこれは大切になります。もっとも厳密にどこを最終目標にするのかは、人によりまた状況により変わってくると思います。

ただ、この目標や改善した後に行ってみたいことを考えておくことは、治療のモチベーション維持のためにも大切なことだと考えています。

(1)外用剤

皮膚でトラブルが起こった時によく外用剤を使いますが、これも本来は皮膚がすべきことを助けているのです。したがって使い方が重要になってきます。

例えば、足が痛むからといって、ずっと歩くことをしなかったらどうでしょう。当然足は弱ってきます。もともと人間は一定の生活状況では、その体の状況を維持しようとする恒常性を備えています。

また、使わなくなった機能がなくなっていく廃用性というものも残念ながら備わっています。つまり、皮膚がかゆいからといって、ずーっと薬に頼っていると……どうでしょうか? 

それに慣れてきて、本来自分が持っている、「かゆみを止める力」が弱くなっていくかもしれません。薬はその作用を考えて上手に使いたいものです。