ホッと一息春うらら

タンポポとつくし。これが私にとっての春の訪れの象徴です。

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小学生の頃、春になると、母や姉妹と一緒に、多摩川の土手まで行き、つくしを採って帰りました。ヘタを取るのを手伝い(というか、「食べるなら手伝え!」と言われたような)、母が甘辛く煮たつくしを、白ご飯で美味しくいただきました。

今思えば、あの頃は季節を感じながら旬をいただく、という何とも言えない風情を味わうことができていたように思います。

夏休みには、田舎の愛媛に行き、瀬戸内海で釣りをしたり、(関東ではまず食することのないベラという魚を高級魚として食べていました)、岩場でカキをカナヅチで剥がして食べたりしました。そして、冬には秋に掘ったさつま芋を枯葉の焚火の中で焼いて、ホクホクをいただきました。それにしても、この上ない豊かな食文化だったと思います。