また、EVは、まだ車両の価格や走行距離などの課題がある中で、経年劣化したバッテリーをどのように活用していくかの検討が不可欠だという。電気自動車で使用されたバッテリーを、Reuse(再利用)、Resell(再販売)、Refabricate(再製品化)、Recycle(再資源化)していく事業を開発中(車両での再利用は無理でも他の用途で使える)とのこと。

※EVのバッテリーは、寿命5年(新品の7割の容量を下回ったら交換)、8万㎞新品60万円(リユース30万円)。なお、車両は1台48個程度のモジュールで構成されているとのこと。EVは内燃機関、クラッチ、変速機などが不要なので部品の数も少ない。一般乗用車の部品点数は3万点以上といわれるが、EVでは半数以下になるとされている。

各社の技術開発で急速充電や電池の改良、EVステーションの新設などが進めば、EVの急速な普及が進むに違いない。

これまで、世界の製造業をリードしてきた自動車産業と電機産業であるが、今後は両者が一体化し、製造業の大きな構造変化が起きると云われている。(2020・1・17記)

※本記事は、2020年12月刊行の書籍『水平思考で社会問題を詠み解く!』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。