この選択は「人類は未来の栄光のため宇宙に冠たる知的生命体を目指す」という我々の基本方針に照らせば、間違っていることは論ずるまでもありません。

この悪魔すなわち核に対する唯一の正論と正当な行動とは、これを我が人間界から可及的速やかにかつ完璧に排除・駆逐すること以外にありません。悪魔を擁し、主権国家(群)が悪魔を利用しているつもりで、我田引水的に浅はかで小欲で愚かな主張や思想を並べ立てる現状が凝縮し行き着く先は、明日かも知れない近未来に、悪魔がその本領を十二分に発揮し灼熱の閃光と共にこの世を終わらせることが論理的必然として推論されます。

宇宙人が地球(人類)を攻撃して来ることがあれば、人類は人類同士の争いは一旦棚上げして一致団結して宇宙人に対抗するであろうというようなことが考えられることがあります。

然るに、遠い宇宙空間を超えて地球迄やって来ることのできる宇宙人が存在するとすれば、宇宙人は比類もなく高度な科学文明と共に精神世界を持つ生命体であることが想像されますから、人類を攻撃する可能性はないと考えられます。

従って、人類が一致団結する理由として宇宙人を登場させたことは適切であるとは言えませんが、この話の要諦である「人類は人類共通の敵に対しては一致団結してことに当たる」という思想そのものは真であると考えて良いものと思います。そうしますと、我々人類が今なさねばならないことは、この核という悪魔に我々が絶滅される前に、一致団結して人類共通の敵であるこの悪魔を絶滅することがこの思想に適っていることになります。

通常、悪魔というものから受ける印象は我々人間にはどうしようもない “しろもの” であるということですが、幸いにしてこの悪魔は人間の決意次第でどうにでもできるものです。すなわち、核という悪魔は我々人間の科学技術により悪魔たる機能を解除されることには従順で抵抗するものではありません。これは不幸中の幸いです。

しかし、「幸運の女神には後ろ髪はない」とも言われます。幸運の女神が我々人間の目の前を通り過ぎ、悪魔の閃光と共に人類が絶滅する瞬間に、女神には後ろ髪がないことを確認するなどというほぞを噛むことのないように、我々人類は今幸運の女神の前髪をしっかりと握りしめ、悪魔の排除を完了しなければなりません。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『神からの自立』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。