話を前に戻すが、わらべや日洋はどこよりも早くおにぎりの販売店舗をトラックで移動して街道沿いに設置した会社である。その後、ほっかほっか亭などの弁当店が日本国中に続々と出店され、コンビニでも弁当を扱うようになり、今でも衰えを知らない。

大友社長に言われるまま、まずは店舗に顔を出して様子を見てみた。そこである問題点を見つけ、早速、本社に出向いた。店舗ではみそ汁を鍋で沸かして発泡スチロールのカップに入れて売っていた。いつ客が来るかわからないので、みそ汁を常に鍋で沸かしていたのである。

みそ汁は常時煮込んでいたら、当然ながら味も濃くなるし、具も萎えてきて美味しくないはずである。私は本社の担当常務に「手間をかけずにうまいみそ汁を出す方法があるのですが」と言ってみた。興味を示したので「カップに粉末のインスタントみそ汁を入れて客が来るたびに魔法瓶の熱湯を注いで出せば簡単ですよ」と提案。

すると常務から「インスタントみそ汁はまずいのでダメ」との答えが返ってきた。私はそうくると思っていたので、「フリーズドライ製法で作ったみそ汁なら、味も香りも生と変わりませんよ」とすぐさま返した。