かあさんに

かあさんに会いに行った日

杖をつきつき 一歩一歩

自分の部屋から私たちのところへ

会いに来るたび 衰えていくかあさん

十五分もしないうちに

「ゆっくりしてけ こわいから横になるわ」

やっと椅子から立ち 部屋へ

最後まで 人の手を借りたくない という強い意志が

背中 曲った腰

かあさんの後姿が語っていた