私は2009年から着物の活性化のため、『温故知新ファッションショー』と題した着物ショーを国内外で続けています。

ファッションショーと聞くと、ニューヨークコレクション、東京コレクションのように、自社ブランドの最新コレクションの発表の場であり、新しいラインの販売促進を想像します。日本で行われている一般的着物のファッションショーも同じで、有名女優やモデルがランウェイを歩いて、新しい着物の販売促進をするのが目的です。

私の目的は一回目のショーからずっと、着物の多様性を知ってもらうことです。ショーはテーマを決め、テーマを重視した着物の表現をプロデュースしています。これまでのテーマは、『雅』『粋』『戦国時代』『開国』『元禄時代』『ジャポニズム』『ジャズ』。毎回、テーマに合わせた着物ランウェイ、多彩なゲストのパフォーマンスが舞台上で繰り広げられる2時間のショーです。

ショーのリハーサルには毎回、当日の半日の時間しか用意していないので、出演する人の条件を決めています。たった数時間のリハーサルで、2時間のショーをこなす大勢の出演者の心を一つにまとめる条件です。

1 私を信じてくれる人
2 ワクワクしてくれる人
3 素直な人
4 威張らない人

私を信じてない人にはできません。

一緒にワクワクする人には、私のイメージが伝わります。素直な人は、私からの大切な要望を習得してくれます。

威張る人は、すぐに仕切りたがります。それは必要ありません。

費用を掛けて開催する目的は、2時間で表現するテーマ。始まりから終わりまで、出演者全員がそのテーマに集中すること。出演者に求めるのは、そこなのです。

ですから、一緒に舞台に立つ人に求めることは、私を信じてもらうこと。素直に耳を傾けてもらうこと、私の思いを理解して一緒にワクワクできることなのです。

そして、私が全ての責任を持つショーは、私そのものであるということなのです。

一緒に私の思いを共有できる人。それは、小学校の学芸会で感じた思いと、今も変わらないのです。