裸木に上る庭師の鋸(のこ)を挽(ひ)く 音のひびきにわが耳冴へる
ピラカンサス紅(あか)く熟れづく 小鳥たち 食ひつくすまで通ひ慣れたり
*ピラカンサス バラ科の常緑低木。冬になると、球状の実が、かたまって紅(あか)く色づく。大寒になっても色を失わない。
わが街は武蔵野台地の西の端 坂を下れば荒川が流るる
※本記事は、2018年11月刊行の書籍『歌集 風音』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 風音【第27回】
何気ない日常にある幸せを探しに。
優しい風を運ぶ短歌集を連載でお届けします。
裸木に上る庭師の鋸(のこ)を挽(ひ)く 音のひびきにわが耳冴へる
ピラカンサス紅(あか)く熟れづく 小鳥たち 食ひつくすまで通ひ慣れたり
*ピラカンサス バラ科の常緑低木。冬になると、球状の実が、かたまって紅(あか)く色づく。大寒になっても色を失わない。
わが街は武蔵野台地の西の端 坂を下れば荒川が流るる