私は、到着まであと二〇分そこそこ、瞬時に合流するための方策を考えた。二番線に到着しては出て行く各列車の車両がどの位置に停車するのかを見極める行動を開始したのだ。最も銀座寄りの階段を下りるわけだから、その階段に最も近い車両の降車ドアを特定しておけば良いのだ。

私…「先頭から四番目の車両に移れ」と、ハートの顔文字を付けて送る。

さぎり…「次の駅じゃなきゃ、アンヌはムリ」と、返事が来た。

と、ここであることに気付いて愕然(がくぜん)とする。

ラインには、一五両編成のものと、一〇両編成のものがある。しかも、それぞれ、銀座寄りの階段上に停車する車両が違うのだ。(しまった)

私…「一五両編成の場合」(「なら四番目の車両」と言ったつもりだった)

さぎり…「次横浜」

私…「一〇両なら先頭車両で良い」

さぎり…「ていわれても」

私…「わからんのか」

さぎり…「いま乗ってる車両・・・」

私…「隣が何番か調べて」

さぎり…「急停車しているし」

※本記事は、2020年12月刊行の書籍『奇跡の軌跡』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。