僕たちはお互いに気になる存在だった

「今日は1日家にいるの?」

母は掃除や洗濯などを終えると、まだ寝巻きのままでぼーっと高校野球を観ている僕に向かって話しかけてきた。

「うん」
「向こうではほとんど休めていないの?」
「そうだね。病院にはほぼ毎日行っているよ」
「そう。頑張っているのね。せっかくの休みなんだからゆっくりしていきなさい」
「うん、ありがとう」

僕はそう答えると、母の優しさに甘えてソファに横になった。気がつくとそのまま寝てしまっていた。

どのくらいこうしていたのだろう。目を開けて部屋の掛け時計を見ると短針が4を指していた。見間違いかと思い、手元の携帯電話を見たが、やはり4時だった。

朝寝坊したというのに、また2時間近く寝てしまった。今日はもう寝るための日にしようと目を瞑ったが、さすがにもう眠りにつくことはできなかった。仕方なく、体を起こす。寝過ぎたせいか頭が痛かった。

(そういえば、さっき携帯電話で時間を確認した時にメールが入っていたな。誰からだろう)

そう思って携帯電話を開いて、メールの受信ボックスを開くと、そこには早坂の名前があった。