玄米は栄養の宝庫

酵素の働きを助けるモリブデン

モリブデンは、有害な物質の分解や体外への排出にかかわる酵素の働きを助けるミネラルです。糖質や脂質の代謝をスムーズにします。

代謝とは、摂取した栄養素をエネルギーに変換することで、代謝の良し悪しは健康づくりに大きな影響をもたらします。モリブデン不足だけが原因ではありませんが、代謝が悪くなって血液中に糖質や脂質が増えると、さまざまな生活習慣病が引き起こされるだけではなく、動脈硬化の進行が速まります。

また、モリブデンには尿酸の生成を抑える働きがあるので、モリブデンが不足すると尿酸が増え、高尿酸血症や痛風にかかりやすくなるといわれています。さらにモリブデンは、体内で鉄分の利用を促進するので、貧血防止に役立ちます。肝臓や腎臓に存在する酵素を活性化する働きもあります。

微量でも健康に不可欠なマンガン

マンガンは、たんぱく質や糖質、脂質の代謝にかかわる多くの酵素の構成成分であるとともに、さまざまな酵素を活性化して代謝をスムーズにします。過酸化脂質(脂質が酸化した状態)を抑える酵素の成分でもあり、動脈硬化や老化の進行を防ぐ効果も期待できます。また、骨の形成に必要とされる栄養素としてカルシウムやリンが有名ですが、実はそれ以外にもビタミンやミネラルが必要なのです。