「三方を山に囲まれた京都盆地には、山々がもたらす水の恵みがある。市内には、鴨川、桂川、宇治川をはじめ十もの一級河川が流れ、古くから『山紫水明の都』として独特の川文化を築いてきた。平安時代にはものを運ぶために川が整備され、桃山時代には川床の風習が始まり、江戸時代には友禅染が登場。京都はこうやって、水と共に歩んできた。丹波の山々や芦生原生林に降った雨が湧き水になり、小川になり、やがて大きい川になって、最後は海へ流れこむ。この水族館はこうした源流から海にいたるつながりと、水を通じて多くのいのちが共生する生態系を再現している」と説明しているのだが、何だか分かったような、分からないような、もどかしさを感じる。

京都市の水族館というより京都府の水族館という捉え方をすれば良いのだろうか。違和感を抱えたまま見学をする。

特筆すべきは、鴨川に生息するオオサンショウウオである。これは立派なワニですよ、ワニ。よく今まで、人が食われる事件がなかったものだ。感心することしきり。

ケープペンギンは、数で他の生き物を圧倒している。小柄でかわいいのだが、七十羽は多すぎる。しっかりした家族計画が必要と感じた。水槽に泳ぐ魚たちを見ることで、十分に涼むことができた。