② COPと世界

2015年11月30日より、人口問題やエネルギーの使用で持続可能な地球を合言葉にしてきた、COP21(第21回気候変動枠組条約締約国会議)が開催されました。世界約150カ国がパリに集まり、対策を講じました。

COP3の京都会議を離脱した二酸化炭素排出国のアメリカ、中国でしたが、本会においては積極的に取り組む表明をしたことが、多くの国々から賛同を得、大変意義あるものでした。

また、この時の国際的な動きとして「パリ協定」が採用され、京都議定書と同じく、法的拘束力を持つ強い協定として合意されました。例えば中国での車や工場から排出されるPM2.5が、偏西風に乗って日本全土へ流入する大気汚染の影響が懸念されています。

また、日本の気象庁が黄砂観測をしてその情報を伝えていますが、この黄砂も中国の国土で過伐採、過放牧、過剰耕作、水利用法の失敗による人為的なものと、自然の気候変動による乾燥化を原因とする砂漠化、乾燥化が進んだことによるものと言われています。

さて、2017年11月、ドイツ・ボンで、「第23回気候変動枠組条約締約国会議(COP23)」「京都議定書第13回締約国会合(CMP13)」「パリ協定第1回締約国会合第2部(CMA1―2)」が行われました。また、今回のCOP23は、南太平洋の小島諸国の、フィジーが議長国となって会議が進められました。

・COP23の主要議題は、以下の通りでした。

①パリ協定の実施指針は、2020年以降の世界各国の気候変動対策を進めるための指針を、来年のCOP24で合意に導くための交渉

②2018年の促進的対話(タラノア対話)のデザインとして、世界全体の温室効果ガス排出削減の状況を把握し、意欲(ambition)の向上を検討するための「促進的対話」の基本設計に関する議論。

③グローバルな気候行動の推進のため、世界規模で国、自治体、企業など、全ての主体の取組の促進。

・その結果、各指針のアウトラインや要素が具体化されました。

①パリ協定の実施指針交渉では、緩和(2020年以降の温室効果ガス削減計画)、透明性枠組み(各国排出量などの報告・評価の仕組み)、 市場メカニズム(二国間クレジットメカニズム(JCM)等の取り扱い)などの指針の要素に関し、各国の意見をとりまとめた文書が作成され、交渉の土台となる技術的な作業が進展した。また、会合を通じて、一部の途上国が、先進国と途上国の責任の差異を強く主張した。

②2018年促進的対話(タラノア対話)のデザインとしては、COP23議長(フィジー)から、2018年1月から開始されるタラノア対話(世界全体の温室効果ガス排出削減の状況を把握し意欲(ambition)を向上させるための対話)の基本設計が提示された。

③グローバルな気候行動の推進では、「日本の気候変動対策支援イニシアティブ2017」をはじめとしたさまざまな取組を紹介するイベントが多数開催された。また、カナダ・英国主導により、効率の悪い石炭火力発電所を廃止する連合が発足( 11 月16日)したが、日本は参加を保留。NGOが世界各地の石炭火力発電の新増設や輸出の中止を主張した。

④次回COP24は、2018年12月にポーランド・カトヴィツェで開催されることとなった。

なお、2017年10月現在、気候変動枠組条約に提出された、主要国の削減目標の約束草案での具体的数値ですが、次の表が参考になるでしょう。
 


COP3(気候変動枠組条約締約国会議)の京都議定書で世界192カ国が締約し、20年経ちました。人間は快適性、便利性、更には経済的に上手に推進できず、一方世界の人口は73億人と増加、国内全体ではこの100年で平均2.6℃気温が上昇したと報告されています。

これにより、すべての生物は、棲息圏を拡大し、南半球での蚊類や、南方棲息生物が北半球より蚊は人類の天敵、ウイルス媒介生物、自然災害や戦争死亡者を大きく超えています。デング熱、黄熱等があり、先のリオデジャネイロオリンピックでも蚊が媒介する感染症により選手が不参加となるケースの発生もありました。

エコアでも生物防除として自治体や学校等から蚊の防除の依頼が数多くなってきています。東京オリンピック、パラリンピックの開催国となる2020年には海外からのウイルスの侵入も含め、国内でも安心できる環境を構築しなければいけない状況にあると言えましょう。

このように、地球環境の悪化が懸念されるところですが、筆者が以前に地球温暖化問題で対談した、アメリカアカデミーのジョンザホロスキー博士が、「人間には脳がある。100年で必ず環境悪化への対策を取る」とおっしゃいました。この言葉を信じて、地球環境の悪化を防ぐだけでなく、保全とともにより良い環境へと導きたいものです(宮澤公廣『酸欠地球への挑戦』1997年に記載)。

世界人類のうち蚊や微生物、感染症による死者は、自然災害などに比べはるかに多いというのが学者等の話です。

※本記事は、2018年6月刊行の書籍『EARTH 2050』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。