今さら参拝してもと思える大学生のグループが三組、この暑い最中、境内で何やら騒いでいる。大丈夫か、君たち。

鳥居を潜ると、参道には牛の像が鎮座している。牛は、神様の使いだそうだ。触れれば合格の御利益があるというので牛を撫でる。

そこから少し歩けば牛の像が。また、少し歩くと牛の像。またまた、少し歩くと牛の像。これでもかと牛の像。境内は、黒毛和牛の放牧場か。

僕は、途中で撫でるのが面倒臭くなったが、女房は次男の為とせっせと撫でている。牛に導かれ、本殿で次男の合格祈願を済ませ、とにかく上洛の目的を果たす。

それでは、西陣をぶらつきますか。石像寺(しゃくぞうじ)は、空海が自ら彫った地蔵菩薩の石像、通称「釘抜き地蔵」で地元民に親しまれている。名前の由来は、病の「苦を抜き去る」が転じて「釘抜き」になったとか。

御堂の賽銭箱の前に置かれている金剛杵(こんごうしょ)や宝珠を手で擦る人がいれば、竹べらで撫でる人もいる。かと思えば、鰐口(わにぐち)を鳴らす人もいる。皆が自分ルールで参拝しているようで、初心者には参拝の仕方が分からない。