引きこもりの人生相談

僕は山にこもったことを、初めは恥だと思っていたが、今は違う。この生き方も仕事の一つだと思うようになった。「山にこもったことをどう正当化しようとしても、みんなが僕のようになったら社会は成り立たない」と、山にこもってから四日目に思ったが、それはどの仕事も同じである。全員が武士でも、全員が農民でも、全員が職人でも、全員が商人でも社会は成り立たない。だから僕のような存在があっていいのだ。ただし、どの道を選んだとしても、仕事をさぼらないことをお勧めする。毎日悩み続けながら、生きるのだ。ちなみに、この仕事をした方が良い人には三種類いるのではないか。一つ目は、家にも外にも居場所がない人。二つ目は、家に居場所があって外に居場所がない人。三つ目は、家に居場所がなくて外に居場所がある人である。一つ目と二つ目はわかると思うが三つ目は疑問に思うかもしれない。これは健康的だと思う人が多いだろう。そもそもこれを「こもっている」という言葉を使うのは変かもしれないが、二つの世界の片方、または両方から、目を背けている。という点では同じである。