同じクラスだと避けようがないが、自分のテリトリーの仲間を大事にして、居場所を確保すればなんとかやっていける。もし運悪くボッチになっても、学校以外にも居場所はある。

家とか、お気に入りでいつも立ち寄る店とか、好きな習い事の先生とか…。

三緒は男女問わず友達が多いから、そんなに心配してないけど、もしスイカがしょっぱくなったら、…「楽しいお話し合い」は、やらねーとな。

前髪ウザイ! そろそろ切ろう。

天パの利点で、いいかげんに切ってもなんとかそれらしくなる。

目に刺さるギリギリの長さの束を取って、くるくる捻じり、梳きバサミで斜めにスパッ。

サイドとバックは伸びすぎるとまた女子力上がっちまうから、来月あたりいくか。

でも高校って伸ばしてもそんなに言われないんかな?

吉田部長とか長いし。グレタ・ヴァン・フリートのベースみたいなロン毛カッコいい。

どういう方向性のバンドにするか、で決めようかな。

周りがどんどん決まっていく中、俺はあの子のドラミングが頭から離れなくて、いくつ誘われても決めかねていた。俺らのフロアで全く見かけないところをみると、おそらく音楽選択クラス。明日も来なかったらちょっとワタさんに会いに行く振りして探しに行ってみるか。

なんでこんなに気になるんだろう。ひと聴き惚れってやつかな。

俺、ストーカー?

いやいや、まだ何もしてねーし!

※本記事は、2020年11月刊行の書籍『人間関係貧乏性』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。