〔ADHDの傾向には、先延ばしがあり、何となく気持ちが進まないものの取り組みを先に延ばし、にっちもさっちも行かなくなってから取りかかるということがあります。自分もつらいですが周りも困ります。それが重大なことになると、さすがに自覚します。

また、気持ちのやさしい人が多いので、困っている人に黙っていられないというところがありますが、自分のことはあまり顧みていません。ほとんどの場合、そんなことしている場合じゃないでしょと思いますが、やってあげようと思う気持ちで動いてしまい、机の上、部屋の中は混乱状態ということがよくあります。

優先順位をつけるのも苦手です。結局は誰かが代わってしてくれて決着ということも少なくありません。

また注意が散漫で物の在りかも忘れてしまったりしますが、ないと責められるのは嫌なので次々買います。これらのことによって起こる不都合には程度の差があり、ADHDの傾向があってもすぐさま職務が遂行できなくなるわけではありません。むしろ、周りの人の感情的な問題が大きいように思います〕

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『“発達障害かもしれない人”とともに働くこと』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。