ANOTHER NEW YORK

プロジェクト・ガールズ

試合は終わりに近付いている。私もTと一緒にここを離れた。

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20メートルぐらい先に、ストリートを占領しながらダラダラと歩く彼女たちの姿が見えた。話し声や笑い声はこちらまでよく響く。飲み干した空き缶をグループの一人がストリートに投げ捨てた。

「最悪だな、ああいうの。すげぇ、rude(だらしない)」

Tはそう言って、その辺のゴミを拾ってみせたが、残念ながら私は知っていた。彼も無意識のうちにゴミをストリートに捨てていることを。Tはこのプロジェクトのメンテナンスの仕事以外に、敷地内の清掃にも携わっている。

「でも、あなたもゴミ捨ててなかったっけ? 私、見たよ」
「え? そうだっけ。まぁ、そうかもな」
「おかしいよ。ストリートのゴミを拾って、きれいにするのがあなたの仕事なのに、結局、自分もゴミをストリートに捨てているんでしょ。だったら初めからゴミ箱に捨てればいいじゃん」