小父さんの話の後、娘さんから小母さんまでの女性たちのアイヌ語による祝い唄、遊び唄、子守唄や踊りが披露された。

素朴だけど、なんて生命力に満ちたメロディー。心や体にエネルギーが充填されるのを感じる。特筆すべきは、ムックリという薄い竹の板に一本の紐が付いた楽器の演奏である。

竹を咥(くわ)えて紐を指で弾くと電子音のような音が出る。これはアイヌのテクノ・ポップと言っても差し支えない。YMOのメンバーとしてツアーに参加してもらいたかったほどだ。

帰りに敷地内の土産物屋で、買い物をする。定番の熊が鮭を咥えた木彫りの卓上ミニサイズの置物。「白老観光商業協同組合」と印刷された茶封筒に小物を無造作に入れて渡される。消費税分をまけてもらったので、このような扱いになるのか。後日、友人にいきさつを話して土産を渡したところ、却って面白がっていた。

※本記事は、2020年11月刊行の書籍『サラリーマン漫遊記 センチメートル・ジャーニー』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。